子ども・子育て支援金はいくら?年収別の負担額を計算

執筆:元取締役の総務担当最終更新:2026年9月11日

令和8年4月に新設された子ども・子育て支援金で、 自分がいくら負担するのかを計算します。 SNSで「独身税」と呼ばれているものの正体です。会社員だけでなく、自営業・フリーランス(国民健康保険)の金額も出せます。

令和8年4月新設。協会けんぽ0.23%(労使折半)・東京都特別区の国保0.27%に対応
健康保険証の発行元が「全国健康保険協会」や「◯◯健康保険組合」なら会社員、 市区町村なら国民健康保険です
通勤手当も含めます(賞与は次の欄へ)
年2回として計算します。賞与からも支援金は引かれます

あなたの負担は年 5,290円(月 345円)

標準報酬月額300,000円第22等級
毎月の給与から345円標準報酬月額 × 0.115%
年間の賞与から1,150円標準賞与額 × 同率
会社が負担する額5,290円労使折半なので同額です

料率は0.23%ですが、 健康保険料と同じく労使折半なので、本人が払うのは半分の0.115%です。 年収に対する割合ではなく、標準報酬月額に対する割合である点に注意してください。

給与から引かれ始めるのは令和8年4月分(5月納付分)からです。 会社の給与計算が「当月控除」か「翌月控除」かによって、 実際に給与明細に出る月は4月分の給与か5月分の給与かに分かれます。

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年収別の負担額一覧(令和8年度)

会社員と自営業で負担額がどれだけ違うかを並べました。この表は計算エンジンから生成しています。

年収会社員
月額
会社員
年額(本人負担)
会社が負担
する額
自営業・フリーランス
年額(国保・全額自己負担)
200万円195円2,340円2,340円6,039円
300万円299円3,588円3,588円8,739円
400万円391円4,692円4,692円11,439円
500万円471円5,652円5,652円14,139円
600万円575円6,900円6,900円16,839円
700万円678円8,136円8,136円19,539円
800万円782円9,384円9,384円22,239円
1,000万円954円11,448円11,448円27,639円
1,200万円1,127円13,524円13,524円30,000円
1,500万円1,460円17,520円17,520円30,000円

この表の前提
・会社員:賞与なし(年収を12等分した報酬月額)、協会けんぽの料率0.23%を労使折半
・自営業:同じ金額を前年の総所得として得ている場合。東京都特別区(令和8年度)の料率0.27%+均等割1,800円(1人)、上限30,000円
・給与所得と事業所得では所得の出し方が違うため、同じ年収でも直接の比較にはなりません。 目安としてご覧ください

会社員の負担が年1万円前後に収まっているのに対し、 自営業は年収が上がると上限の30,000円に近づきます。労使折半がないことと、均等割が人数分かかることが理由です。 国保は世帯単位なので、家族が多いほど均等割の負担も増えます。

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「独身税」という呼び方について

まず事実を整理します。正式名称は子ども・子育て支援金で、 独身者だけにかかるものではありません。 健康保険に加入しているすべての人——独身でも既婚でも、 子育て中でも、年金生活者でも——が負担します。

それでも「独身税」と呼ばれるのは、 子育て世帯は児童手当の拡充などで受け取る側にもなるのに対し、 子どものいない人は払うだけになるからです。 こども家庭庁は公式に「独身税ではない」と説明していますが、 負担と給付の関係を見れば、そう呼ばれる理由自体は理解できます。

税ではなく社会保険料の一種である点も違いです。 税金は国会の議決で使い道が決まりますが、 支援金は少子化対策の特定財源として使い道が限定されています。

会社員はいくら引かれるのか

令和8年度の料率は0.23%(協会けんぽ・全国一律)。 健康保険料と同じく労使折半なので、本人が払うのは半分の0.115%です。

ここで間違えやすいのが何に対する0.115%なのかです。 年収ではなく標準報酬月額に掛けます。 標準報酬月額は給与を50段階に区切った代表値なので、 同じ等級の中なら月給が違っても支援金の額は同じです。 月給30万円(標準報酬月額30万円・第22等級)なら、毎月345円、年間4,140円。 これに賞与からの分が加わります。

金額としては大きくありません。ただしこれは新しく増えた負担であり、 しかも既存の計算ツールの多くはまだ反映していません。 当サイトの年収から手取りを計算は、健康保険料とは別の行に分けて表示しているので、 給与明細と突き合わせて確認できます。

自営業・フリーランスは条件が違います

国民健康保険に加入している人も対象です。ここはあまり書かれていないのですが、 会社員とは2つの点で条件が違います。

ひとつは労使折半がないこと。会社員は会社が半分を負担しますが、自営業は全額が自己負担です。

もうひとつは均等割があること。国民健康保険料は「所得割+均等割」で構成されていて、 支援金も同じ形をとります。東京都特別区の令和8年度なら、 所得割が賦課基準額の0.27%、 均等割が加入者1人あたり1,800円です。世帯に国保加入者が4人いれば、均等割だけで7,200円になります。

年間の上限は30,000円です。 所得が高い世帯はここで頭打ちになります。

均等割には所得に応じた軽減(7割・5割・2割)があり、 低所得の世帯では支援金の均等割も同じ割合で軽減されます。 このページの計算は令和8年度の東京都特別区の基準で軽減を反映しています。 ただし世帯に給与収入55万円超の方が2人以上いる場合は判定の基準額がさらに上がるため、 実際はもっと軽減されることがあります。 料率も軽減の運用も自治体ごとに条例で決まるので、 正確な金額は自治体から届く納入通知書で確認してください。

「子ども・子育て拠出金」とは別物です

名前がよく似ていて混同されますが、まったく違う制度です。

子ども・子育て支援金
(令和8年4月新設)
子ども・子育て拠出金
(従来からある)
料率0.23%0.36%
誰が負担するか労使折半(本人0.115%)事業主が全額(給与からは引かれない)
一緒に徴収されるもの健康保険料厚生年金保険料
国保加入者は対象(国保を通じて負担)対象外

給与明細に「子ども・子育て拠出金」が出てこないのは、 事業主が全額を負担しているからです。 一方の支援金は本人負担があるので、 令和8年4月分から給与明細に出てきます (健康保険料の内訳として表示されるか、独立した項目になるかは会社によります)。

何に使われるのか

  • 児童手当の拡充:所得制限の撤廃、高校生年代までの延長、第3子以降の増額
  • こども誰でも通園制度:就労要件を問わず時間単位で保育を利用できる制度の創設
  • 妊婦のための支援給付:妊娠・出産時の経済的支援
  • 出生後休業支援給付金:育休中の手取りを実質10割相当に引き上げる給付

このうち出生後休業支援給付金については、姉妹サイトの育児休業給付金の計算で実際の金額を試算できます。払う側だけでなく、 受け取る側の金額も確かめてみてください。

よくある質問

なぜ「独身税」と呼ばれているのですか?

正式名称は「子ども・子育て支援金」で、独身者だけにかかる税ではありません。健康保険に加入しているすべての人が対象で、子育て中の人も、既婚者も、高齢者も負担します。「独身税」という呼び方が広まったのは、子育て世帯は児童手当の拡充などで受け取る側にもなるのに対し、子どものいない人は払うだけになるという指摘からです。制度としては税ではなく、医療保険料に上乗せして徴収される社会保険料の一種です。こども家庭庁も「独身税ではない」と説明しています。

誰が負担するのですか?

医療保険の加入者全員です。会社員などの被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済)、自営業などの国民健康保険、75歳以上の後期高齢者医療制度、そのすべてが対象になります。会社員の場合は事業主も同額を負担します(労使折半)。年齢の上限もないため、年金を受け取りながら後期高齢者医療に加入している方も負担します。

いつから引かれますか?

協会けんぽの一般被保険者は令和8年4月分(5月納付分)から、任意継続被保険者は令和8年4月分(4月納付分)からです。給与から実際にいつ引かれるかは、勤務先の給与計算が「当月控除」か「翌月控除」かで1か月ずれます。国民健康保険は令和8年度の保険料から上乗せされ、通常6月ごろに届く納入通知書に反映されます。なお料率は段階的に引き上げられる予定で、令和8年度は0.23%です。

賞与(ボーナス)からも引かれますか?

引かれます。健康保険料と同じく、標準賞与額(1回の賞与額の1,000円未満を切り捨てた額)に支援金率を掛けて計算します。健康保険と同じ年度累計573万円の上限も適用されます。このページの計算ツールに年間賞与を入れると、賞与から引かれる分も含めた金額が出ます。

育休中も引かれますか?

引かれません。産前産後休業・育児休業で健康保険料と厚生年金保険料が免除されている期間は、子ども・子育て支援金も免除されます。支援金は健康保険料に上乗せして徴収される仕組みなので、既存の免除制度と連動します。

「子ども・子育て拠出金」とは違うのですか?

別の制度です。子ども・子育て拠出金は以前からあるもので、料率0.36%を事業主が全額負担し、厚生年金保険料と一緒に徴収されます。従業員の給与からは1円も引かれません。一方、子ども・子育て支援金は令和8年4月に新設されたもので、料率0.23%を労使で折半し、健康保険料と一緒に徴収されます。名前が似ていますが、負担する人も徴収の経路も違います。

自営業・フリーランスはいくら負担しますか?

国民健康保険を通じて負担します。東京都特別区の令和8年度なら、所得割が賦課基準額(前年の総所得 − 43万円)の0.27%、均等割が加入者1人あたり1,800円、年間の上限は30,000円です。会社員と違って労使折半がないため全額が自己負担になります。料率は自治体ごとに条例で決まるので、金額はお住まいの市区町村によって変わります。

何に使われるのですか?

児童手当の拡充(所得制限の撤廃、高校生年代までの支給延長、第3子以降の増額)、こども誰でも通園制度の創設、妊婦のための支援給付、出生後休業支援給付金(育休中の手取り10割相当)などの財源に充てられます。支援金は少子化対策のための特定財源とされ、医療・介護の歳出改革による負担軽減の範囲内で導入するという建て付けになっています。

出典・根拠

最終更新:2026年9月11日/ 料率・適用開始時期は協会けんぽの公表値、国保の料率は東京都特別区(世田谷区)の条例改正資料によります。 国民健康保険料は自治体ごとに異なります。