フリーランスの手取り計算シミュレーター(消費税込み統合版)

執筆:元取締役の総務担当最終更新:2026年8月22日

売上と経費を入れるだけで、消費税(インボイス)・所得税・住民税・国民健康保険・ 国民年金・個人事業税をすべて含めた年間の手取りを計算します。 2割特例・3割特例・簡易課税・本則課税の4方式を並べて比較し、 2031年まで「どの年にどの方式が最有利か」も表示する、統合型のシミュレーターです。

令和8年分の基礎控除改正・インボイス経過措置70%・3割特例(令和8年度改正)に対応
v1は全額が適格請求書のある課税仕入れと仮定します
簡易課税: 第5種(サービス業等)/ 事業税: 法定業種外(文筆業・プログラマー等は非課税の場合あり)
40〜64歳は国保の介護分がかかります

2026年分の最有利は2割特例:手取り 459.9万円

2割特例459.9万円消費税 160,000円
簡易課税(第5種(サービス業等))445.3万円消費税 400,000円
本則課税433.2万円消費税 600,000円
免税事業者のまま(インボイス未登録)469.6万円消費税 0円

2割特例の内訳: 国保 782,136円/ 国民年金 215,040円/ 所得税 405,200円/ 住民税 438,700円/ 個人事業税 0円 (基礎控除 670,000円を適用)

方式によって税金と保険料も変わります

納付する消費税は租税公課として必要経費になるので、たくさん納める方式ほど 所得が下がり、所得税・住民税・事業税・国民健康保険料も下がります。 消費税だけを見比べると差が大きく見えますが、実際の差はここで一部戻ります。

方式事業所得所得税住民税国保手元に残る消費税手取り
2割特例5,790,000円405,200円438,700円782,136円440,000円459.9万円
簡易課税(第5種(サービス業等))5,550,000円362,700円417,900円750,912円200,000円445.3万円
本則課税5,350,000円327,200円400,500円724,892円0円433.2万円
免税事業者のまま(インボイス未登録)5,950,000円433,800円452,700円802,952円600,000円469.6万円

「手元に残る消費税」は、取引先から受け取った消費税から、仕入れで払った分と納付分を引いた額です。本則課税では0円になります。預かった消費税をそのまま納めているためで、これが本来の姿です。

2026→2031年 納付額の推移と最適な方式

2割特例は令和8年(2026年)分で終了し、令和9・10年分は3割特例、 その後は簡易課税か本則課税を選ぶことになります。 あなたの数字での最適ルートは次のとおりです。

年分最有利の方式消費税納付額手取り
2026年分2割特例160,000円459.9万円
2027年分3割特例240,000円455万円
2028年分3割特例240,000円454万円
2029年分簡易課税(第5種(サービス業等))400,000円444.3万円
2030年分簡易課税(第5種(サービス業等))400,000円444.3万円
2031年分簡易課税(第5種(サービス業等))400,000円444.3万円

📌 2割特例は2026年分で終了。2027年分は3割特例(令和8年度改正で新設)が適用できます

📌 2029年分から簡易課税が最有利になります。簡易課税選択届出書の提出を2028年中に検討してください(特例適用の翌課税期間は提出期限の緩和があります)

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2026年、フリーランスの消費税は「今が分岐点」

インボイス制度開始時に設けられた「2割特例」(売上にかかる消費税の2割だけ納める特例)は、 個人事業主の場合、令和8年(2026年)分の申告が最後です。 令和8年度税制改正により、令和9・10年分には新たに「3割特例」が設けられましたが、 その後は簡易課税か本則課税を自分で選ぶ必要があります。 簡易課税は事前の届出が必要で、いったん選ぶと2年間は変更できないため、どの年に届出を出すかで納税額が大きく変わります。 本ツールの複数年推移は、この意思決定のために作りました。

経過措置の控除割合も2026年10月に変わります

本則課税の事業者が免税事業者から仕入れる場合の経過措置(仕入税額相当額の一部控除)は、 令和8年度税制改正でスケジュールが変更され、2026年10月1日からは80%控除→70%控除になります(従来の予定では50%でした)。 その後2028年10月から50%、2030年10月から30%と段階的に縮小し、2031年10月に廃止されます。 古い記事には「2026年10月から50%」と書かれたものが多く残っているため注意してください。

令和8年分から基礎控除も変わります

令和8年度税制改正により、令和8年分の所得税から基礎控除が引き上げられました。 合計所得489万円以下の方は104万円(従来の48万円から大幅増)、 489万円超655万円以下は67万円、655万円超2,350万円以下は62万円です。 一方、住民税の基礎控除は43万円のまま据え置かれているため、 所得税と住民税で控除額が異なります。本ツールは両方を正しく分けて計算しています。

計算の前提(必ずお読みください)

本ツールは概算です。国民健康保険料は東京都特別区(世田谷区)の令和8年度料率で 計算しており、自治体によって金額が変わります。国保・個人事業税は本来 「前年の所得に対して翌年度に課される」ものですが、本ツールでは簡便のため 当年の所得で計算しています。経費は全額が適格請求書のある課税仕入れと仮定しています。 実際の申告にあたっては税理士等の専門家にご確認ください。

よくある質問

2割特例と簡易課税、どちらが得ですか?

第1種(卸売業・みなし仕入率90%)の場合のみ簡易課税(納付は売上税額の10%)が 2割特例(同20%)より有利です。それ以外の業種では2割特例が有利になります。 2割特例は届出不要で申告時に選べるため、使える年は使うのが原則です。

インボイス登録をやめて免税に戻ることはできますか?

登録取消の手続きをすれば可能ですが、取引先が仕入税額控除を受けられなくなるため、 値引き要請や取引見直しのリスクがあります。本ツールの「免税事業者のまま」の 手取りは、この取引リスクを織り込んでいない点にご注意ください。

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出典・根拠

最終更新:2026年8月22日(令和8年度税制改正を反映)