標準報酬月額とは|全50等級の保険料額表と等級の調べ方

執筆:元取締役の総務担当最終更新:2026年9月11日

健康保険料と厚生年金保険料は、給与そのものではなく標準報酬月額という区切りのよい金額で決まります。 月の総支給額を入れると、健康保険の等級・厚生年金の等級・毎月引かれる金額が すぐわかります。全50等級の一覧表も下に載せているので、 PDFを開いて自分の行を探す必要はありません。

協会けんぽ東京支部の令和8年度料率・令和8年4月新設の子ども・子育て支援金0.23%に対応
基本給+残業手当+通勤手当+住宅手当など。通勤手当も含めます(賞与は含めません)
40歳以上65歳未満は介護保険料がかかります

健康保険 第22等級/標準報酬月額 300,000円

報酬月額の範囲290,000円〜309,999円この範囲なら保険料は同じです
厚生年金第19等級標準報酬月額 300,000円
毎月の本人負担(社会保険)42,570円年間 510,840円
会社が負担している額42,570円労使折半なので同額です
項目計算の元料率(本人分)月額
健康保険料300,000円4.925%14,775円
子ども・子育て支援金令和8年4月新設300,000円0.115%345円
介護保険料(40〜64歳)300,000円0.810%対象外
厚生年金保険料300,000円9.15%27,450円
社会保険の合計——42,570円
(参考)雇用保険料300,000円0.5%1,500円

雇用保険料だけは標準報酬月額ではなく、実際に支払われた賃金にかかります。 等級とは無関係なので、参考として別に出しています。

この等級は、原則として毎年4〜6月に支払われた報酬の平均で決まり、 その年の9月から翌年8月まで適用されます(定時決定)。 ここでの計算は「いまの報酬月額なら何等級か」を示すもので、 実際に適用されている等級は給与明細か、 会社から渡される標準報酬決定通知書で確認してください。

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標準報酬月額 全50等級の保険料額表(令和8年度・協会けんぽ東京)

自分の報酬月額が入る行を見てください。この表はデータから生成していますので、 毎年3月の料率改定でそのまま更新されます。

等級
(健保/厚年)
標準報酬
月額
報酬月額の範囲健康保険料子ども・
子育て支援金
介護保険料
(40〜64歳)
厚生年金
保険料
本人負担 計
(40歳未満)
1
厚年 —
58,0000〜62,9992,856674708,05210,975
2
厚年 —
68,00063,000〜72,9993,349785518,05211,479
3
厚年 —
78,00073,000〜82,9993,841906328,05211,983
4
厚年 1
88,00083,000〜92,9994,3341017138,05212,487
5
厚年 2
98,00093,000〜100,9994,8261137948,96713,906
6
厚年 3
104,000101,000〜106,9995,1221208429,51614,758
7
厚年 4
110,000107,000〜113,9995,41712689110,06515,608
8
厚年 5
118,000114,000〜121,9995,81113695610,79716,744
9
厚年 6
126,000122,000〜129,9996,2051451,02111,52917,879
10
厚年 7
134,000130,000〜137,9996,5991541,08512,26119,014
11
厚年 8
142,000138,000〜145,9996,9931631,15012,99320,149
12
厚年 9
150,000146,000〜154,9997,3871721,21513,72521,284
13
厚年 10
160,000155,000〜164,9997,8801841,29614,64022,704
14
厚年 11
170,000165,000〜174,9998,3721951,37715,55524,122
15
厚年 12
180,000175,000〜184,9998,8652071,45816,47025,542
16
厚年 13
190,000185,000〜194,9999,3572181,53917,38526,960
17
厚年 14
200,000195,000〜209,9999,8502301,62018,30028,380
18
厚年 15
220,000210,000〜229,99910,8352531,78220,13031,218
19
厚年 16
240,000230,000〜249,99911,8202761,94421,96034,056
20
厚年 17
260,000250,000〜269,99912,8052992,10623,79036,894
21
厚年 18
280,000270,000〜289,99913,7903222,26825,62039,732
22
厚年 19
300,000290,000〜309,99914,7753452,43027,45042,570
23
厚年 20
320,000310,000〜329,99915,7603682,59229,28045,408
24
厚年 21
340,000330,000〜349,99916,7453912,75431,11048,246
25
厚年 22
360,000350,000〜369,99917,7304142,91632,94051,084
26
厚年 23
380,000370,000〜394,99918,7154373,07834,77053,922
27
厚年 24
410,000395,000〜424,99920,1924713,32137,51558,178
28
厚年 25
440,000425,000〜454,99921,6705063,56440,26062,436
29
厚年 26
470,000455,000〜484,99923,1475403,80743,00566,692
30
厚年 27
500,000485,000〜514,99924,6255754,05045,75070,950
31
厚年 28
530,000515,000〜544,99926,1026094,29348,49575,206
32
厚年 29
560,000545,000〜574,99927,5806444,53651,24079,464
33
厚年 30
590,000575,000〜604,99929,0576784,77953,98583,720
34
厚年 31
620,000605,000〜634,99930,5357135,02256,73087,978
35
厚年 32
650,000635,000〜664,99932,0127475,26559,47592,234
36
厚年 32
680,000665,000〜694,99933,4907825,50859,47593,747
37
厚年 32
710,000695,000〜729,99934,9678165,75159,47595,258
38
厚年 32
750,000730,000〜769,99936,9378626,07559,47597,274
39
厚年 32
790,000770,000〜809,99938,9079086,39959,47599,290
40
厚年 32
830,000810,000〜854,99940,8779546,72359,475101,306
41
厚年 32
880,000855,000〜904,99943,3401,0127,12859,475103,827
42
厚年 32
930,000905,000〜954,99945,8021,0697,53359,475106,346
43
厚年 32
980,000955,000〜1,004,99948,2651,1277,93859,475108,867
44
厚年 32
1,030,0001,005,000〜1,054,99950,7271,1848,34359,475111,386
45
厚年 32
1,090,0001,055,000〜1,114,99953,6821,2538,82959,475114,410
46
厚年 32
1,150,0001,115,000〜1,174,99956,6371,3229,31559,475117,434
47
厚年 32
1,210,0001,175,000〜1,234,99959,5921,3919,80159,475120,458
48
厚年 32
1,270,0001,235,000〜1,294,99962,5471,46010,28759,475123,482
49
厚年 32
1,330,0001,295,000〜1,354,99965,5021,52910,77359,475126,506
50
厚年 32
1,390,0001,355,000〜68,4571,59811,25959,475129,530

この表の前提
・協会けんぽ東京支部の令和8年度料率(健康保険9.85%・介護保険1.62%・子ども・子育て支援金0.23%)
・厚生年金保険料率18.3%(平成29年9月から固定)
・いずれも労使折半後の本人負担額。会社が同額を負担しています
・雇用保険料は標準報酬月額ではなく実際の賃金にかかるため、この表には含めていません
単位は円。金額は1円未満を切り捨て(50銭以下切り捨て・50銭超切り上げの端数処理)しています。 組合健保にお勤めの方、東京以外の協会けんぽ支部の方は健康保険料と介護保険料が変わります。

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なぜ給与そのものではなく「等級」で決めるのか

社会保険料を1円単位の給与に対して計算すると、残業代が変わるたびに 保険料も毎月変わり、事務が膨大になります。 そこで報酬を段階に区切り、その代表値(標準報酬月額)に料率を掛ける しくみになっています。

結果として、同じ等級の中なら報酬が違っても保険料は同じです。 たとえば報酬月額290,000円の人も309,999円の人も、 どちらも第22等級・標準報酬月額300,000円で、保険料は1円も変わりません。 逆に、等級の境目をまたぐと保険料が一段上がります。

この段差のせいで、額面が少し増えたのに手取りが減ることが起こります。 年収でいうと、100万円から2,000万円のあいだに49か所そういう点があります。 具体的な境目は年収から手取りを計算のページに一覧で載せています。

等級が決まる3つのタイミング

1. 定時決定(毎年1回・9月から適用)

毎年4月・5月・6月に支払われた報酬の平均を出し、 その額に対応する等級が、その年の9月から翌年8月まで適用されます。 会社が7月10日までに「算定基礎届」を提出します。

この時期に残業が多いと等級が上がります。 ただし業務の性質上4〜6月だけ繁忙になる場合は、 年間平均で算定し直してもらう保険者算定の申立てができます。 対象になるのは、通常の方法で算定した等級と年間平均の等級に 2等級以上の差があり、それが業務の性質上例年発生すると見込まれる場合です。

2. 随時改定(月額変更届)

昇給・降給など固定的賃金が変わり、その後3か月の報酬の平均が2等級以上動いたときは、4か月目から等級が改定されます。 残業代だけが増えた場合は固定的賃金の変動にあたらないので、 随時改定の対象にはなりません。

3. 資格取得時決定(入社時)

入社時は実績がないため、見込みの報酬額から等級を決めます。 1月〜5月に入社した人はその年の8月まで、6月〜12月に入社した人は 翌年8月までこの等級が使われます。

このほか、産前産後休業・育児休業から復帰して報酬が下がった場合の 改定(3歳未満の子を養育している場合は、従前の等級で年金額を計算する 特例も申し出られます)もあります。

報酬月額に含まれるもの・含まれないもの

含まれる含まれない
基本給年3回以下の賞与(標準賞与額として別計算)
残業手当・深夜手当・休日手当結婚祝金・災害見舞金などの恩恵的なもの
通勤手当(所得税では非課税でも含める)出張旅費・交際費の実費弁償
住宅手当・家族手当・役職手当退職金
年4回以上支給される賞与傷病手当金・出産手当金
食事・社宅などの現物給与(都道府県別の価額で換算)解雇予告手当

いちばん見落とされやすいのが通勤手当です。 所得税では月15万円まで非課税ですが、社会保険では報酬に含まれます。 遠方から通っていて通勤手当が高い人は、そのぶん等級が上がり、 健康保険料と厚生年金保険料が高くなります。

厚生年金には上限があり、2027年から引き上げられます

健康保険は第50等級(標準報酬月額139万円)まであるのに対し、 厚生年金は第32等級・650,000円が上限です。 報酬月額がこれを超えても厚生年金保険料は増えません。 高所得者ほど手取り率の下がり方が緩やかになるのはこのためです。

2025年の年金制度改正法により、この上限は段階的に引き上げられます。

適用時期厚生年金の標準報酬月額の上限
2020年9月〜650,000円
2027年9月〜680,000円
2028年9月〜710,000円
2029年9月〜750,000円

対象になるのは高所得の会社員だけですが、該当する人は保険料が増えると同時に、将来受け取る年金も増えます。 単純な負担増ではありません。

標準報酬月額は「もらう側」の金額も決めています

保険料の話ばかりしましたが、標準報酬月額は給付額の計算にも使われます。

  • 傷病手当金:支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 3分の2
  • 出産手当金:同じ計算式
  • 老齢厚生年金の報酬比例部分:加入期間中の標準報酬月額の記録から計算
  • 高額療養費の自己負担限度額の区分:標準報酬月額で5区分に分かれます

つまり等級が上がるということは、保険料が増えるかわりに 病気で休んだときの手当も、将来の年金も増えるということです。 目先の天引き額だけで損得を判断しないでください。

よくある質問

自分の標準報酬月額はどこで確認できますか?

給与明細の健康保険料・厚生年金保険料の額から逆算するのがいちばん確実です。厚生年金保険料を0.0915(18.3%の半分)で割ると、厚生年金の標準報酬月額が出ます。会社によっては給与明細に等級そのものが印字されています。また、毎年9月ごろに会社から「健康保険・厚生年金保険 標準報酬決定通知書」が配られるので、そこにも記載されています。日本年金機構の「ねんきんネット」でも、過去の標準報酬月額の記録を確認できます。

報酬月額に含まれるもの・含まれないものは何ですか?

含まれるのは、基本給・残業手当・通勤手当・住宅手当・家族手当・役職手当・精皆勤手当など、労働の対償として毎月支払われるものです。通勤手当は所得税では非課税でも、社会保険では報酬に含まれます。含まれないのは、年3回以下の賞与(これは標準賞与額として別に計算されます)、結婚祝金や見舞金などの恩恵的なもの、出張旅費の実費、退職金です。

標準報酬月額はいつ決まって、いつ変わりますか?

主に3つのタイミングがあります。まず「定時決定」で、毎年4〜6月に支払われた報酬の平均から決まり、その年の9月から翌年8月まで適用されます。次に「随時改定」で、固定的賃金が変わって3か月平均が2等級以上動いた場合、4か月目から改定されます。最後に「資格取得時決定」で、入社時は見込みの報酬額から決まります。ほかに産前産後休業・育児休業から復帰したあとの改定もあります。

4月から6月に残業すると保険料が上がるって本当ですか?

本当です。定時決定はこの3か月の報酬の平均で決まるため、この時期に残業が多いと等級が上がり、9月から翌年8月までの保険料が高くなります。ただし厚生年金の等級が上がれば将来受け取る年金も増えるので、損だけではありません。また、業務の性質上4〜6月だけ繁忙になる場合は、年間平均で算定し直してもらう「保険者算定」の申立てができます。

標準報酬月額は保険料以外に何に使われますか?

受け取る側の金額にも使われます。病気やケガで休んだときの傷病手当金は「支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 3分の2」、出産手当金も同じ式で計算されます。また、将来の老齢厚生年金の額(報酬比例部分)も、加入期間中の標準報酬月額の記録から計算されます。保険料を多く払うということは、もらえる額も増えるということです。

健康保険と厚生年金で等級の数が違うのはなぜですか?

健康保険は第1等級(58,000円)から第50等級(1,390,000円)までの50段階、厚生年金は第1等級(88,000円)から第32等級(650,000円)までの32段階です。厚生年金は将来の年金額に直結するため、高所得者に極端に高い年金が出ないよう上限が低く設定されています。このため報酬月額が650,000円を超えると、健康保険料は増え続けても厚生年金保険料は変わらなくなります。

同じ月給なのに、人によって保険料が違うのはなぜですか?

3つの理由があります。第一に、健康保険が協会けんぽか組合健保かで料率が違うこと(協会けんぽも都道府県ごとに料率が異なり、令和8年度の東京支部は9.85%です)。第二に、40歳以上65歳未満は介護保険料が上乗せされること。第三に、等級は「いまの月給」ではなく「4〜6月の平均」で決まっているため、その後に昇給や減給があっても次の改定まで変わらないことです。

出典・根拠

最終更新:2026年9月11日